ウクライナ戦争
ジュネーブ 11日 ロイター] – ウクライナ戦争などの紛争やパキスタンのモンスーン洪水などの気候災害により、国内避難民(IDP)の数が昨年、世界で7110万人に達したことが11日、発表されたデータで分かった。
ジュネーブに拠点を置く国内避難民モニタリングセンター(IDMC)は、この数字は2021年から20%増加したことを意味し、安全や避難場所を求めて逃げ出す人々がかつてないほど多くなったと述べた。
IDMCによると、2022年に大きな移住を促した紛争により、世界の避難民の4分の3近くがシリア、アフガニスタン、コンゴ民主共和国(DRC)、ウクライナ、スーダンなど10カ国に住んでいるという。
IDMCによると、ウクライナでの戦争が引き金となり、昨年は約1700万人の避難民が発生した。
「紛争と暴力は世界中で2830万人の国内避難民を引き起こし、この数字は過去10年間の年平均の3倍である」とIDMCは述べている。
昨年は、洪水、干ばつ、地滑りなどの災害が原因で、3,260万人が避難した。
1998年にIDMCを設立したノルウェー難民評議会のヤン・エゲランド事務局長は、「昨年は紛争と災害が重なり、人々の既存の脆弱性と不平等を悪化させ、これまでにない規模の避難民を引き起こした」と述べた。
「ウクライナでの戦争は、国内避難民を最も苦しめる世界的な食糧安全保障の危機を煽りました。この完璧な嵐は、世界の飢餓と栄養失調を減らすために行われた長年の進歩を台無しにした。
(本記事は、第6段落で「displaceed people」ではなく「displacements」と訂正しています)
取材:Gabrielle Tétrault-Farber、編集:Angus MacSwan
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