By Elena Vardon
英国の競争市場庁は19日、シティ、ドイツ銀行、HSBC、モルガン・スタンレー、カナダロイヤル銀行が1対1のオンライン・チャットで英国国債に関する機密情報を交換し、競争法に違反したと暫定的に認定したと発表した。
規制当局によると、ブルームバーグ端末のチャットでの会話と違法行為の容疑は2009年から2013年の間に行われた。
規制当局によると、銀行で働く少数のトレーダーが、英国政府ギルトとギルト・アセット・スワップの売買について、価格や取引戦略の側面を含む情報を交換したという。
「これは、納税者、年金貯蓄者、金融機関が、借入コストの最小化など、これらの商品の完全な競争による利益を得ることを否定する可能性があった」と、マイケル・グレンフェル執行事務局長は述べた。
CMAは、ドイツ銀行が規制当局のリーニエンシー・ポリシーの下で参加を認めたため、罰金は科されないと述べた。また、シティも反競争的行為への関与を認め、CMAの調査中にリーニエンシーの適用を申請したため、同社が受ける罰金は割り引かれるとしている。
「HSBC、モルガン・スタンレー、ロイヤル・バンク・オブ・カナダは不正行為を認めていない。現段階では、どの銀行も法律に違反したと仮定すべきではない」とCMAは述べている。
RBCはダウ・ジョーンズ・ニュースワイヤーズに電子メールで送った声明の中で、調査中CMAに全面的に協力しており、従業員の不正行為に関するいかなる疑惑も非常に深刻に受け止めていると述べた。
HSBCはダウ・ジョーンズ・ニューズワイヤーズに対し、CMAの申し立てに反論した。HSBCは声明の中で、「最終決定を待つ間、適切な形でCMAに対して我々の主張を続ける」と述べた。
モルガン・スタンレーはコメントを求めたが、すぐに返答はなかった。
エレナ・ヴァードン宛 elena.vardon@wsj.com