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© Reuters.ファイル写真:ドイツ・フランクフルトで撮影された建設現場(2023年7月19日)。REUTERS/Kai Pfaffenbach
トム・シムズ撮影
フランクフルト(ロイター) – ドイツの不動産セクターはストレス下にあり、企業は政府の支援を求め、不動産開発業者は破産を申請し、地主の株価は急落している。
欧州最大の経済大国であるドイツの不動産業界は、長らく10年にわたる好景気を支えた低金利時代の恩恵を受けてきたが、現在、米国やスウェーデンでも見られるような、大きな運命の転換に直面している。
以下は、ドイツにおけるこのセクターの危機の程度を示す5つのチャートである:
1.建設雇用
10年以上前の金融危機以来、建築業界の雇用は着実に増加してきたが、成長は急激に鈍化している。
火曜日に発表されたデータによると、5月の雇用者数は前年同月比0.1%増にとどまり、過去10年間で最も遅い伸びとなった。
連邦労働局は「状況の改善は予見できない」と述べた。
2.建設ラッシュ
ベルリンとフランクフルトの地平線にはまだクレーンが並んでいるかもしれないが、ドイツでは今年上半期、新築工事が激減した。
これは、ドイツの不動産が深刻な低迷に陥っていることを示す指標の最新のものである。
ドイツの新規建築許可件数は、今年1~5月の間に前年同期比で27%減少した。
「現在、多くの不動産デベロッパーがプロジェクトを延期したり、ペースを落としたりしている」と、不動産融資コンサルタントのBF.direktのフランチェスコ・フェデーレ最高経営責任者(CEO)は述べた。
3.ヴォノビアVS.ダックス
ドイツ最大の不動産グループであるヴォノヴィアは、ドイツの不動産セクターの指標として機能している。同社の株価は、ドイツの優良企業株価を下回っている。
スティフェルのアナリストは最近、ヴォノヴィアと他の不動産会社を「ホールド」から「セル」に格下げし、「これまでより安い金融に煽られ、無限とも思える成長の宴」の後、「長引く二日酔い」に見舞われると指摘した。
4.住宅価格
ドイツは現在、スウェーデンやデンマークを含む、住宅価格が下落している欧州諸国の小グループに属しており、長年の上昇から反転している。
5.取引
ドイツはヨーロッパ大陸最大の不動産投資市場である。
ジョーンズ ラング ラサールによると、投資額は欧州全域で減少しているが、ドイツでの落ち込みにより、取引額は2012年の水準に達している。