アメリカ
© Reuters.写真:証券会社の外で、株価を視覚化した電子ボードの前を通り過ぎる男性(2023年3月17日、日本・東京)。REUTERS/Androniki Christodoulou
ピート・シュローダー撮影
ワシントン(ロイター) – 金曜日のウォール街はまちまちの動きで終わり、米国債利回りは最近の急騰の後、投資家が来週の連邦準備制度理事会(FRB)による更なる金利洞察を待っていることから安定した。
世界の株価は2ヶ月ぶりの安値圏で推移し、ウォール街の株価指数はほぼ横ばいと僅差の混合で引けた。株価指数は0.08%上昇、0.01%下落、0.2%下落した。
MSCI世界株式指数は、45カ国の株式を対象とし、最終的に0.24%下落した。
指標となる10年物米国債利回りは、週初に16年ぶりの高水準となった後、一歩後退した。投資家は、米国経済が引き続き力強さを見せていることから、FRBが金利を長期的に維持する可能性があると予想した。
「8月は歴史的に市場が低迷する月であり、年明けに大きく上昇した後、投資家が一息つくのは驚くことではない。ヘッドラインはそれほど変わっていないが、投資家がヘッドラインを見るレンズは変わっている」とJPモルガン・プライベート・バンクのグローバル投資スペシャリスト、ブレイク・エマーソン氏(NYSE:)は語った。
10年債利回りは木曜日に4.328%に達した後、4.255%で推移している。10月に記録した4.338%を上回れば、2007年11月以来の高水準となる。
通貨と6つの競争相手のバスケットを比較する為替相場は、0.16%下落した。しかし、連日の下落にもかかわらず、ドル円は5週連続の上昇を記録し、過去15ヵ月で最長の連勝となった。
今週の米連邦準備制度理事会(FRB)7月会合議事録によると、利上げ決定委員会の大半のメンバーは、引き続きインフレに大きな上昇リスクがあると見ており、さらなる利上げの可能性を示唆している。
今後は、ワイオミング州ジャクソンホールで開催されるFRBをはじめとする中央銀行の年次総会に注目が集まる。投資家は、来週金曜日に行われるパウエルFRB議長の講演に注目し、金利見通しの手がかりを探ることになる。
TD証券のアナリストはメモの中で、「このイベントは、パウエル議長がFRBの政策ガイダンスの次のステップである、もはや何回の利上げを予想するかに焦点を当てるのではなく、金利が『より長く』上昇し続けることに焦点を当てるための土台作りを始める良い機会だと見ている」と述べた。
市場はすでに来年の利下げ観測を縮小している。
原油価格は上昇したが、中国の経済成長鈍化が需要の先行きを不透明にしているため、週間では下落を記録し、7週連続の上昇を止めた。
日通しでは、0.77%高の1バレル84.85ドル。
円相場は対ドルで145円33銭で取引され、日米間の利回り格差が拡大したため、今週は1ドル=146円56銭と9カ月ぶりの安値まで叩かれた。昨年末に日本の当局が介入した水準に近い。