米連邦準備制度理事会（FRB）が来年の利下げ幅を当初考えていたほどには引き下げない可能性があると発言したことを受け、ウォール街の低迷に追随する形でアジア株が下落している。
ほとんどの地域市場が1％以上下落。米国の先物価格と原油価格も下落した。
米連邦準備制度理事会（FRB）が、ウォール街がどれほど利下げを望もうとも、来年は当初考えていたほど利下げを行わない可能性があると発言したことで、水曜日、米国株は低迷した。
FRBは予想通り、主要金利を20年以上ぶりの高水準に据え置いた。FRBはまた、インフレ率を2％の目標まで引き下げようとしているため、今年中にもう1度フェデラル・ファンド・レート（FF金利）を引き上げる可能性も示唆した。FRBのジェローム・パウエル議長は、金利のピークに達していないとしても、それは近いと述べた。
「今後、トレーダーは高金利が長期化する可能性を測るため、インフレ指標を中心に米国のあらゆるデータを精査するだろう」とActivTradesのアンダーソン・アルヴェス氏はコメントで述べている。
アジア市場では、香港のハンセンが1.3％安の17,662.78、上海総合指数が0.5％高の3,093.70となった。
東京の日経平均は1.1％安の32,647.72、ソウルのコスピは1.4％安の2,524.80。オーストラリアのS&P/ASX200は1.2％安の7,075.40。
エレクトロニクス・エネルギー大手、東芝の株価は、日本のコンソーシアムによる2兆円（140億ドル）の公開買付けが完了し、上場廃止への道が開けたと発表した後、木曜日に0.2％上昇した。
ニュージーランドのベンチマーク株価指数は0.1％上昇。ニュージーランド統計局が木曜日に発表した数字によると、4-6月期は年率3.2％のペースで経済が拡大した。四半期ベースでは、GDPは0.9％増加した。グラント・ロバートソン財務相は、経済が曲がり角を迎えており、エコノミストの予測の2倍のペースで成長していると述べた。
この数字は総選挙の3週間前に発表され、乳製品輸出業者フォンテラが年間税引き後利益を170％増の16億ニュージーランド・ドル（9億4800万ドル）と報告したのと同じ日に発表された。しかしフォンテラは、中国などからの粉ミルク需要の減少による乳価の下落を警告した。同社の株価は3.9％上昇した。
水曜日、ウォール街のS&P500種株価指数は0.9％下落の4,402.20。ダウ平均は0.2％減の34,440.88、ナスダック総合株価指数は1.5％減の13,469.13。
FRB高官は、2024年の利下げ幅を今年末の予想から半ポイントだけ引き下げる可能性を示唆した。これは、6月の時点で想定していた利下げ幅のフル・ポイントよりも少ない。
しかしパウエル議長は、金利やその他の指標の方向性に関する予測は、より多くのデータが入るにつれて変化する可能性があると強調した。
「予想屋は謙虚なものだ。
FRBが見通しを発表した後、債券市場では国債利回りが上昇した。
10年物国債利回りは、FRBの発表直前の4.32％未満から4.39％に上昇した。2007年の水準に戻っている。
年物国債利回りは、FRBの行動に対する期待により近く、FRBの発表直前の5.04％から5.18％に急上昇した。
高金利はあらゆる投資の価格に打撃を与えるが、一般的に最も打撃を受けるのは高成長企業である。S&P500種株価指数で最もウエイトが高いのはハイテク株で、マイクロソフト、アップル、エヌビディアはいずれも2％以上下落した。
最近初めて公開市場で株式を売却した企業数社の株価も下落した。インスタカートは10.7％下落し、公開株として取引された初日の利益を取り戻した。
先週上場したアーム・ホールディングスは4.1％下落した。
メールやテキストメッセージで広告主のマーケティングを支援するKlaviyoの株価は、取引初日に9.2％上昇した。
木曜日の他の取引では、ニューヨーク・マーカンタイル取引所の電子取引で、米国のベンチマーク原油は76セント安の1バレル88.90ドル。水曜日には82セント上昇した。
国際取引の価格決定基準となるブレント原油は、73セント安の92.80ドル。
米ドルは148.35円から148.28円まで下落した。ユーロは1.0661ドルから1.0627ドルに弱含んだ。
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ニュージーランド・ウェリントンのAPライター、ニック・ペリーとAPビジネス・ライターのスタン・チョーが寄稿。
