東京–。 アジア株は、ウォール街での夜間の下落を受け、水曜日はほぼ全面安で取引された。
日本のベンチマークである日経平均は、午前中の取引で0.9%上昇し、35,935.59となった。日経平均は、いわゆる金融バブル期の1990年2月以来、34年ぶりの高値を更新している。半導体関連株に買いが集中し、円安が輸出銘柄を押し上げた。
オーストラリアのS&P/ASX200は、0.2%下落の7,401.30。韓国のコスピは1.4%下落の2,463.12。香港のハンセンは2%近く下落し、15,550.65。上海総合は0.6%安の2,877.44。
投資家は、今後の決算報告や、世界の中央銀行が次の一手を打つ可能性に注目していた。
ウォール・ストリートは、3連休明けの取引再開で冴えない動きとなった。
S&P500種株価指数は17.85ポイント(0.4%)下落し、4,765.98となった。ダウ平均は231.86(0.6%)安の37,361.12、ナスダック総合株価指数は28.41(0.2%)安の14,944.35。
スピリット航空は、ジェットブルー航空による買収が、利用者の航空運賃の上昇を意味するとの懸念から、米判事によって阻止され、47.1%の損失となった。ジェットブルーは4.9%上昇。
一方、銀行株は、2023年最後の3ヶ月間の決算報告シーズンが盛り上がる中、まちまちの動きとなった。モルガン・スタンレーは、訴訟問題と特別査定により税引き前利益が5億3500万ドル減少したと発表し、4.2%下落した一方、ゴールドマン・サックスはウォール街の予想を上回る決算を発表し、0.7%上昇した。
ウォール街のアナリストの予測を信じるならば、S&P500種構成企業の第4四半期の利益は、前年同期比で微増となる可能性が高い。高インフレの中でのコスト上昇により、収益は1年以上圧迫されている。
ファクトセットによれば、アナリストはS&P500企業の1株当たり利益が11.8%増加すると予想している。これに加え、米連邦準備制度理事会(FRB)による今年数回の利下げ期待もあり、S&P500種指数は過去11週間で10週勝ち越しとなった。同指数は、2年前につけた史上最高値の0.6%以内にとどまっている。
早ければ3月にも始まるかもしれないとトレーダーが考えている今後の利下げへの期待から、債券市場ではすでに国債利回りが低下している。米連邦準備制度理事会(FRB)が高インフレの抑制を期待して大幅な利上げを行っていた過去2、3年とは対照的だ。
金利と利回りが緩和されれば、経済と金融システムへの圧力が緩和され、同時に投資価格も上昇する。そして、過去6ヵ月間、金利はインフレを動かす主な力となってきた。 株式市場モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソンによれば、このようになる。
ウィルソン氏は、このダイナミックな動きは当面続くと見ており、「債券市場は依然として主導権を握っている」という。
今のところ、トレーダーは2024年までの利下げ幅を、FRBが示したよりも多く見込んでいる。そのため、FRB高官の講演や経済報告のたびに市場が大きく変動する可能性がある。
クリストファー・ウォーラーFRB総裁が講演で金利について「政策は適切に設定されている」と述べた後、債券市場では利回りが上昇した。この講演を受けて、トレーダーはFRBの最初の利下げが3月ではなく5月に行われるとの観測を強めた。
ウォール街では、アラスカ航空の737マックス9型機の機内吹き飛ばし事故を受けて、ボーイングが急落した。ボーイングは7.9%下落した。
エネルギー取引では、ベンチマークである米国産原油は53セント安の1バレル71.87ドル。国際標準のブレント原油は51セント安の77.78ドル。
為替取引では、米ドルは147.09円から147.29円まで上昇した。ユーロは1.0877ドルで、1.0880ドルからほとんど変化しなかった。
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APビジネスライターのStan Choeが寄稿。Yuri Kageyama is on X https://twitter.com/yurikageyama
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APビジネスライターのStan Choeが寄稿。