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2024年 11月 23日 土曜日

ADPデータ、10月の賃金・雇用者数の伸び悩みを明らかに

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ハイライト

  • 雇用者数は113,000人、予想の130,000人を下回る。
  • 賃金上昇率は5.7%で1年ぶりの低水準に。
  • 中堅企業が最も貢献し、78,000人の雇用を増やす。

10月の米民間部門雇用者数、予想を下回る

ADPが発表したデータによると、10月の民間部門雇用者数は小幅な伸びとなり、市場予想を下回った。ADPが発表した民間雇用者数は11.3万人で、9月の8.9万人から増加したものの、ダウ・ジョーンズのコンセンサス予想(13万人)を大幅に下回った。この結果は、雇用部門が減速する可能性を示唆している。

賃金と部門別分析

賃金の伸びもあまり芳しくなく、前年同月比でわずか5.7%増と、2021年10月以来の低い伸びを記録した。部門別の内訳を見ると、より微妙なストーリーが明らかになった。教育・医療サービスが4万5,000人増で雇用創出を牽引し、貿易・運輸・公益が3万5,000人増で続いた。金融業とレジャー・接客業はそれぞれ2万1,000人、1万7,000人の新規雇用を創出した。

中堅企業がリード

興味深いことに、雇用増加の大部分は従業員数50〜499人の企業によるもので、全体で78,000人の雇用を増加させた。増加した雇用のほとんどすべてがサービス提供業によるもので、財生産業による貢献はわずか6,000人であった。ADPのチーフ・エコノミスト、ネラ・リチャードソン氏は、「今月の雇用を支配した業種はひとつもなかった」と指摘し、パンデミック後の大幅賃上げの時代が終わりつつあることを強調した。

今後の政府統計

ADPの報告は、労働省が発表する非農業部門雇用者数(17万人増)の前哨戦となる。公共部門の雇用を含む政府雇用統計は、歴史的にADPの集計とは異なってきた。例えば9月、労働省は33万6,000人という驚異的な雇用増加を報告し、ADPの予測の3倍以上となった。

短期的な見通し慎重な弱気

雇用期待の下振れと賃金上昇ペースの鈍化を考慮すると、雇用市場の短期見通しは慎重な弱気と思われる。景気減速にもかかわらず、リチャードソン氏は雇用の伸び率は「力強い個人消費を支えるのに十分な水準にある」と主張している。市場参加者は、労働市場のより包括的な見方として、政府の公式データを注視すべきである。

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