金曜の米国株は、投資家が最新の雇用統計を消化したことで、ダウ工業株30種平均が2019年2月以来の週間最長連勝を記録し、高値引けとなった。
株価指数の推移
- ダウ工業株30種平均 DJIA は130.49ポイント(0.4%)上昇し、終値は36,247.87と、2022年1月12日以来の高値をつけた。
- S&P 500 SPX は18.78ポイント(0.4%)上昇し、4,604.37で終わり、2022年3月29日以来の高値をつけた。
- ナスダック総合株価指数 コンポジット は63.98ポイント(0.4%)上昇し、14,403.97で終わり、2022年4月4日以来の終値最高値を記録した。
週間では、ダウは0.1%未満の上昇、S&P500は0.2%の上昇、ナスダックは0.7%の上昇となった。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによれば、主要3指数はいずれも6週連続の上昇となった。
何が市場を動かしたか
金曜の米国株は、予想を上回る雇用統計の結果を受け、上昇して終わった。
米労働統計局は、金曜日に次のように発表した。 11月の雇用は19万9000人増加失業率は3.9%から3.7%に低下した。ウォール・ストリート・ジャーナル紙が世論調査したエコノミストの予測では、11月の雇用者数は19万人であった。
BMOウェルス・マネジメントのチーフ・インベストメント・オフィサー、馬勇宇氏は金曜日に電話で「ソフトランディングがまだ可能であることを確認できたのはうれしい」と語った。しかし、市場は来年初めの連邦準備制度理事会(FRB)による利下げの可能性について「楽観的になりすぎていた」と同氏は付け加えた。
今回の雇用統計は、「平均時給の伸びがやや高水準だった」ため、市場にとっては「洗い替えのようなもの」だとマー氏は言う。これはインフレ圧力を助長し、FRBが利下げに踏み切る時期を市場の予想よりも2024年に先送りする可能性がある。
「FRBはおそらくしばらく我慢できるだろう。パウエルFRB議長は来週の金融政策決定会合後に「もう少しタカ派的なトーンを強める」可能性があり、早期利下げへの熱狂を押し返す可能性があるとマー氏は述べた。
雇用統計によると、11月の平均時給は0.4%上昇、前年同月比4%増。
“19.9万人の新規雇用創出というヘッドラインは、コンセンサス予想の19万人をわずかに上回ったものの、3.7%という失業率の低下と、予想を上回った平均時給が相まって、国債利回りの急上昇を引き起こした。” LPLファイナンシャルのチーフ・グローバル・ストラテジスト、クインシー・クロスビー氏は次のように述べた。 と電子メールでコメントした。
10年債利回り BX:TMUBMUSD10Y ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、金曜日に11.5ベーシスポイント上昇し、4.244%となった。これは今年最高だった10月の約5%を下回っている。
一方、株式市場のいわゆる恐怖指数は低水準で推移しており、CBOEボラティリティ・インデックスは4.244%だった。 VIX は金曜日に12.35まで下落した。
参照: VIXは、2024年に向けて株価は「確実に強気相場」であるとしている。読み方はこうだ。
金曜日に発表された他の経済データでは、ミシガン大学の 消費者心理指数 12月の消費者心理指数(速報値)は69.4と、5ヵ月ぶりに上昇した。インフレ期待も緩やかになった。
元連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストで、現在はコンサルティング業を営むクラウディア・サーム氏は、このような大きな変動は珍しいと言う。「このようなデータは通常、このように動くことはありません」と、彼女はマーケットウォッチとの電話インタビューで語った。
来週の経済カレンダーには、消費者物価指数から読み取れる米国のインフレ率と、12月13日に終了予定のFRB政策決定会合(2日間)の結果が含まれる。
一方、ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、S&P500は6週連続の上昇を記録し、2019年11月15日に終わるストレッチ以来、最長となった。ダウ・ジョーンズ工業株30種平均は、2019年2月以来の週間上昇を記録した。
注目企業
- ルルレモン・アスレティカ 株式 LULU、
-4.14% が5.4%上昇した。 ホリデー四半期の数字を発表した。 - キャリア・グローバル社 株式 カール
-1.19% が4.5%上昇した。 グローバル・アクセス・ソリューションズ事業の売却 をハネウェル・インターナショナルに49.5億ドルで売却。 - ミューレンオートモーティブ 株式 MULN、
-0.87% が5.1%下落した。 提訴 株価操作のために「なりすまし」を行ったとして、投資家グループに対する訴訟を起こした。
スティーブ・ゴールドスタインが寄稿。