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ジェイミー・マクギーバー著
(ロイター] – アジア市場の一日の動きを見てみよう。
月曜のアジア株式市場は、ウォール街のハイテク主導による金曜の急騰を好感して始まるだろう。一方、投資家は、ドルや他の通貨に対する日本円の異常な急落の最新の展開を理解しようと躍起になるだろう。
金曜日、日本銀行が予想通り金利を据え置いたものの、為替レートに対する重大な懸念を示すことができなかったため、円は1ドルあたり157.79円という34年ぶりの安値まで下落した。
財務省が日銀による円買い介入をまだ認可しないことを選択したため、トレーダーはフル回転した。1ドル160円や170円など、つい最近まで考えられなかったような水準は、もはや空想の域を出ない。
ほとんどのオブザーバーは、東京が今頃行動を起こすと予想していただろう。東京が最後に介入したのは、2022年9月と10月で、それぞれ1ドル=146円台と152円台だった。
日米のインフレ率が対照的であること、日米の利回り格差が拡大していること、円安が日本の資産市場、企業収益、観光業、総合的な競争力にとって有益であることなどだ。
一方、投機筋は舌なめずりをしている。金曜日の米国先物市場の最新データでは、ヘッジファンドが過去17年間で最大の、そして過去2番目に大きな円ショート・ポジションを抱えていることが明らかになった。
このCFTCの数字は先週火曜日までの1週間のもので、円はその後さらに2%下落している。
日本の政府関係者は円安への懸念を表明しているが、その発言が行動で裏打ちされなければされるほど、空虚に響く。今週、トレーダーはドル/円160ドルを視野に入れているのだろうか?そう思うだろう。
インドネシアがルピア安に対抗するために金利を引き上げ、ベトナムとインドが自国通貨を購入するために為替市場に直接介入し、韓国も追随する意向を示している。
今週を展望すると、水曜日に米連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定が行われるため、FX市場やその他の市場は今後数日間、安全策に走る可能性がある。
特にアルファベット(NASDAQ:)とテスラ(NASDAQ:)の株価が決算後に上昇したことで、ウォール街の幅広い回復が後押しされ、株価は動揺を振り払ったように見える。ナスダックは今月初めからの損失額の半分を取り戻し、さらに上昇している。
今週のアジア経済カレンダーのハイライトは、中国のPMI、韓国中銀の議事録、韓国とインドネシアのインフレ率、香港のGDPなど。
土曜日に北京から発表された数字によると、中国の3月の工業利益は3.5%減少し、今年最初の2ヶ月間の10.2%から4.3%へと四半期累計の上昇率が鈍化した。
また中国では、テスラのイーロン・マスクCEOが日曜日に北京を非公式訪問し、李強首相と会談した。
以下は、月曜日の市場に方向性を与える可能性のある主な動きである:
– タイ貿易(3月)
– シンガポール失業率(第1四半期)
– シンガポール景気予想(第1四半期)
(取材・文:ジェイミー・マクギーバー)