テクノロジー PLDT社、Vitro Santa Rosa施設を国内最大のデータセンターとアピール。(出典:PLDT)フィリピンの大手通信会社PLDTは、デジタル・インフラ部門の価値を7億5,000万ドルに引き上げる可能性のある取引で、データセンター事業のほぼ半分の株式を日本の通信グループNTTに売却する交渉を進めているという。 ロイター.フィリピンの通信会社のデジタル・インフラは、7月に稼動予定の50メガワットの施設を含め、合計99.5メガワットの容量を持つ。PLDTは現在、容量でフィリピン最大のデータセンター事業者であり、NTTが買収に踏み切れば、タイ、インド、マレーシアのプロジェクトに続く、日本の大手企業によるアジアでの事業展開となる。NTTはすでに、データセンター事業を統括する通信事業者のePLDTデジタル部門の20%を所有している。フィリピンの若い人口とデジタルサービスに対する旺盛な需要は、世界の投資家から長らく見過ごされてきたが、今年初めに発表されたクッシュマン&ウェイクフィールドの調査では、フィリピンはアジア太平洋地域のデータセンター市場の第9位にランクされており、同国の情報通信技術省(DICT)は2023年半ばに、島国フィリピンのデータセンター容量は2025年までに5倍に成長すると予測していた。リーダーシップの確立PLDTの100メガワット近い容量は、ePLDTが所有する11のデータセンターに分散されている。ラグナ州のVitro Santa Rosa施設が7月に稼動すると、その半分が稼働する予定である。NTTの島田明社長兼CEO、データセンターへの入札は高値にとどまる可能性PLDTは、マニラの南東にある4,500ラック規模のセンターをフィリピン初の真のハイパースケールセンターとしている。PLDTは3月の年次報告書で、フィリピン最大規模のこのプロジェクトは、同社の「地域データセンター市場におけるリーダーシップと、フィリピンの地域競争力」を確固たるものにするだろうと述べている。NTTとの契約は、PLDTがデータセンター事業をePLDT傘下のVitroという別事業として設立すると発表してからわずか1ヶ月後に報道された。この事業は3月の時点でフィリピンのデータセンター市場で65%のシェアを占めている。昨年6月、PLDTは次のように発表した。...